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社内サーバーの業務システムをクラウドにする方法|3つの移行方法と進め方

「事務所に置いているサーバーの保守が切れる」「在宅でも業務システムを使いたい」「サーバーのことが分かる担当者がいなくなった」。こうした理由で、社内に置いたサーバー(オンプレミス)で動かしている業務システムを、クラウドに移したいというご相談が増えています。このページでは、クラウド化の方法の違いと、進めるときに確認したいことを順番に整理します。

社内サーバーとクラウドの違い

クラウドとは、システムを動かす機械(サーバー)を自社で持たず、データセンターを運営する事業者の設備を借りて使う形のことです。違いをまとめると次のようになります。

社内サーバーとクラウドの違い
項目社内サーバー(オンプレミス)クラウド
機械の置き場所自社の事務所やサーバー室事業者のデータセンター
機械の故障・交換自社で対応する(保守会社に依頼)事業者が対応する
費用の払い方購入時にまとまった費用。数年ごとに買い替え毎月の利用料。使う量に応じて変わる
使える場所基本は社内。外から使うには別の設定が必要インターネットにつながれば、どこからでも使える形にしやすい
停電・災害事務所の被害がそのまま影響する事業者の設備で備えている
テーブルの上のパソコン本体

クラウド化を考えるきっかけ

  • サーバーの保守が切れる・古くなった

    購入から5年以上たち、保守契約の更新ができない、部品が手に入らないといった状況です。

  • サーバーが分かる人がいない

    設定した担当者や業者が不在で、トラブルが起きても対応できない状態です。

  • 事務所の外から使いたい

    在宅勤務、支部や出先での入力、会員や取引先に直接入力してもらう、といった使い方をしたい場合です。

  • Windowsやソフトの更新が負担

    サーバーや利用者のパソコンの更新のたびに動作確認が必要になっている状態です。詳しくは「Windowsのアップデートに業務システムが対応していないときの対処法」をご覧ください。

  • 災害やデータ消失が心配

    バックアップが事務所内にしかなく、火災や水害で一緒に失われるおそれがある状態です。

クラウドに移す3つの方法

クラウド化には、大きく3つの方法があります。今のシステムの状態と、これからの使い方で選び方が変わります。

業務システムをクラウドに移す3つの方法
方法内容向いているケース注意点
① そのまま移す今のシステムを大きく変えず、動かす場所だけクラウドに移すシステム自体に大きな不満がなく、機械の問題だけを解決したい古い仕組みのまま移すため、使いにくさや更新の問題はそのまま残ります
② 作り直すブラウザで使うクラウド型のシステムとして作り直す今後も長く使う/外から使いたい/業務に合わせた機能が必要費用と期間がかかります。最初に作る範囲を絞ると負担を抑えられます
③ 市販サービスに移る既製のクラウドサービスを契約し、データを移す業務が一般的で、既製品の機能で足りる独自の運用に合わない部分は、業務のほうを合わせる必要があります

「そのまま移す」が一番安いとは限りません

古い仕組みをクラウドで動かすために特別な設定が必要になり、思ったより費用がかかることがあります。①と②の両方で見積もりを取って比べると判断しやすくなります。

費用はどう比べればよいか

社内サーバーは購入時にまとまった費用がかかり、クラウドは毎月の利用料がかかります。払い方が違うため、1年目の金額だけで比べると判断を誤りやすくなります。

  • 5年程度の期間で、合計の費用を並べて比べる
  • 社内サーバー側には、機械の購入費だけでなく、保守契約、電気代、置き場所、担当者の作業時間も含める
  • クラウド側には、利用料のほかに、移行の作業費と、完成後の保守費を含める
  • データの量や利用者が増えたときに、月額がどう変わるかを確認する

置き換え全体の費用を抑える考え方は「老朽化した業務システムの置き換え費用を抑える進め方」、見積書の読み方は「システム開発の見積もりの読み方」で詳しく解説しています。

安全面で確認したいこと

会員名簿や顧客情報など、個人情報を扱うシステムをクラウドに移す場合は、次の点を確認しておくと安心です。理事会や社内への説明にも使えます。

クラウド化で確認したい安全面の項目
確認すること確認の例
データの保管場所国内のデータセンターに保管されるか
見られる人の範囲職員ごとに、見られる情報・できる操作を分けられるか
ログインの仕組みパスワードに加えて、スマートフォンでの確認などを組み合わせられるか
操作の記録誰がいつ、どの情報を見たり書き出したりしたかを残せるか
バックアップどれくらいの間隔で取られ、何日前まで戻せるか
やめるときのデータ契約をやめるとき、データを一括で受け取れるか

クラウド化の進め方6ステップ

  1. 1

    今のサーバーで動いているものを洗い出す

    業務システムのほかに、共有フォルダやメールなど、同じサーバーで動いているものがないかも確認します。

  2. 2

    クラウド化の目的を決める

    機械の問題を解決したいのか、外から使いたいのか、業務のやり方も見直したいのかで、選ぶ方法が変わります。

  3. 3

    方法を選び、見積もりを比べる

    前の章の3つの方法から候補を選び、5年程度の合計費用で比べます。

  4. 4

    試しに一部を移す

    いきなり全部を移さず、データの一部で動作と速さを確かめます。

  5. 5

    データを移し、しばらく並行して使う

    切り替え前の一定期間は、今のシステムと並べて使い、件数や数字が合っているかを確認します。

  6. 6

    切り替えて、社内サーバーを片付ける

    切り替えたあと、古いサーバーのデータは保管し、機械は情報が残らない形で処分します。

pegの進め方

pegは、今のシステムの画面や帳票、業務のルール、担当者の方へのヒアリングを材料に、ブラウザで使える新しいシステムを形にします。サーバーに詳しい方が社内にいなくても、仕様書が残っていなくても進められます。

既存システムとヒアリングだけで会員管理システムを作り直した例は「日本眼科医会の事例」で、そのほかの事例は「導入事例」でご覧いただけます。

よくあるご質問

Qクラウドにすると、インターネットが止まったときに使えなくなりませんか?

A

インターネットにつながらない間は使えなくなります。事務所の回線が止まったときに備えて、スマートフォンの回線から使えるようにしておく、よく使う名簿を定期的に書き出しておくなどの対策を取ると安心です。

Q社内サーバーのほうが安全ではないのですか?

A

一概には言えません。クラウド事業者は、設備・監視・バックアップに専門の体制を持っています。一方、クラウドでも、見られる人の範囲やログインの仕組みの設定が甘いと危険です。「安全面で確認したいこと」の表を参考に、設定まで確認することが大切です。

Q今のシステムをそのままクラウドに移せますか?

A

多くの場合は移せます。ただし、古い仕組みのシステムは、クラウドで動かすために特別な設定が必要になることがあります。そのまま移す場合と作り直す場合の両方で見積もりを取り、比べてみることをおすすめします。

Q費用はどれくらいかかりますか?

A

移す方法、機能の数、データの量によって大きく変わります。見積シミュレーターでは、作りたいものを入力すると、機能一覧と概算の目安を無料で確認できます。

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