費用のほとんどは「人の作業時間」
システム開発の費用は、ほぼ人の作業時間で決まります。業界では「人工(にんく)」と呼び、何人が何か月かかるかで金額が決まります。機械や部品を仕入れるわけではないので、費用を抑えるには、かかる作業時間を減らすしかありません。
作業時間を減らす方法は、機能を減らすことだけではありません。同じ機能を、少ない人数と短い期間で作れる進め方を選ぶこと。そして、開発会社でなくてもできる作業を、発注側で担っていただくこと。この2つで、機能を削らずに費用を抑えられる場合があります。
たとえばpegでは、大手なら10人で構築するところを、3人で構築することがあります。まったく新しい技術には手を出さず、実績のある、確立された技術と、これまでに作ってきた標準の形を使うからです。正解の分かっている作り方を再現するので、少ない人数でも品質を落とさずに進められます。

発注側で担える作業を決める
システム開発には、プログラムを書く以外にも多くの作業があります。そのうちいくつかは、業務をよく知っている発注側のほうが、むしろ早く正確にできます。どの作業をどちらが担うかを最初に決めておくと、その分の人工を見積もりから外せます。
| 作業 | 発注側で担っていただく内容 | 発注側のほうが向いている理由 |
|---|---|---|
| データの整理 | 今の名簿やExcelの重複を消す、表記をそろえる、使わないデータを分ける | どれが同じ人か、どれが古い情報かは、日々使っている人にしか判断できない |
| 業務の確認テスト | 完成した画面で、いつもの業務が最後まで流れるかを試す | 実際の業務の流れや例外を一番よく知っている |
| 資料の準備 | 今使っている帳票、規程、マニュアル、Excelを集めて渡す | どこに何があるかを知っている |
| 職員への説明 | 操作説明を受けた担当者が、ほかの職員に使い方を伝える | 職場の事情に合わせて伝えられる |
エンジニアでなくてもできる作業です
どれも、プログラムの知識は要りません。いつもの業務の延長で担っていただける作業に絞っています。
規程やルールがある業務は、安く確実に作れる
事務規程や、法律に沿った基準がある業務は、システムにしやすい業務です。何が正しいかが文書で決まっているので、担当者ごとのやり方の違いに左右されず、迷わずに作れます。発注側にエンジニアがいなくても、受託側からの提案と、はっきりした作り方、丁寧なテストで、要望を満たすことができます。
国家資格であるドローンの技能証明に関わる講習を運営する、ドローン操縦士協会の受講管理システムでは、事務規程のルールを次のように画面に置き換えました。
| 規程のルール | システムでの動き |
|---|---|
| 実技は10時間以上 | 実技の記録が10時間に満たない受講者は、修了の手続きに進めない |
| 記録できるのは要件を満たした講師のみ | 要件を満たしていない講師は、実技の時間を記録できない |
| 修了には複数の要件がある | 受講者ごとに、どの修了要件を満たしていて、何が足りないかを一目で確認できる |
規程があれば、それ自体が仕様書の代わりになります。詳しくは「ドローン操縦士協会の事例」や「講習・研修の受講管理をExcelから移行するタイミングと手順」をご覧ください。
それでも予算が足りないとき
作業の分け方を工夫しても、作りたいものに対して予算が足りないことはあります。そのときに私たちがお伝えするのは、「予算を追加していただくか、今回はお引き受けしないか」のどちらかです。
機能を削って予算に合わせれば、見積もりの金額は収まります。けれど、完成したシステムで業務が回らなければ、結局は手作業が残り、追加の改修が必要になります。できないものを「できます」と言って引き受けるより、最初に正直にお伝えするほうが、発注側にとっても損が少ないと考えています。
pegは10万円からのご相談に対応しています。金額の大小ではなく、実現したいことが実現できるかどうかで判断しています。
見積もりを依頼するときに伝えること
予算が決まっているなら、見積もりの依頼時に先に伝えることをおすすめします。あわせて次のことを伝えると、「この予算で、どの作業をどちらが担えば実現できるか」という、比べやすい提案を受けられます。
- 予算の上限
- 実現したいこと(何ができるようになれば成功か)
- 使う人の数と立場
- いつまでに使い始めたいか
- 発注側で担えそうな作業と、使える時間
- 今使っているExcel、帳票、規程などの資料
見積書の読み方は「システム開発の見積もりの読み方」で詳しく解説しています。
よくあるご質問
Q500万円あれば、業務管理システムは作れますか?
作りたいものと、発注側で担っていただける作業によります。規程やルールがはっきりした業務で、データの整理やテストを発注側で担っていただける場合は、予算内で実現できることが多くあります。
Qなぜ大手より少ない人数で作れるのですか?
まったく新しい技術を使う案件は引き受けず、実績のある技術と、これまでに作ってきた標準の形を使うからです。正解の分かっている作り方を再現するので、少ない人数でも品質を保てます。
Q発注側の作業が増えると、職員の負担が大きくなりませんか?
担っていただくのは、データの整理や業務の確認など、いつもの業務に近い作業です。どの作業をどれくらいの時間で担えるかを最初に相談して決め、無理のない範囲にとどめます。
Q費用の目安を先に知る方法はありますか?
見積シミュレーターでは、企画書や書きかけのメモなど手元の資料を入れると、機能の一覧と概算の見積を無料で確認できます(メールアドレスの確認後に表示)。
あわせてお使いください
見積シミュレーター:手元の資料から、作るものの範囲と概算をその場で確認できます。/ 提案依頼書(RFP)テンプレート
費用の規模感を先に知りたい方は、「業務システムの開発費用はいくらかかるのか|規模別の目安と、金額が決まる仕組み」をあわせてご覧ください。
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仕様書がなくても、社内にエンジニアがいなくても大丈夫です。実現したいことを伺い、進め方と概算をご提案します。ご相談は無料です。
