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会費・受講料の請求書を、適格請求書の要件に合わせる|協会・団体が出す側の書面の作り方

協会や団体が会員に出す請求書と領収書を、適格請求書の記載事項に合わせる。これだけなら、様式に足りない項目を書き足して終わりそうに見えます。実際にそう進めて、あとから詰まる団体が少なくありません。

足した項目のいくつかは、項目そのものではなく「どの単位で計算するか」を決めているからです。消費税額の欄を1つ増やすと、その数字をどこで1回だけ計算するのかが決まり、明細の作り方まで変わります。年会費の返金に書面が要るかどうかも、返した額をどの単位で数えるかで変わります。

この記事は、協会・団体が出す側の書面に絞ります。会費そのものの計算(年度途中の入会・休会)は別の記事に、受け取った電子データの保存は別の記事に送ります。制度の内容は、国税庁が公開しているQ&Aと消費税法基本通達で確認できた範囲だけを書き、確認できなかったことは書いていません。

目次(9項目)を開く
  1. 会費の請求書で、あとから困るのは、だいたいこの5つ
  2. 名目が会費でも、中身で分かれる
  3. 出すときは6つ、返すときは5つ
  4. 税額を計算する単位は、書面の作り方で決まる
  5. 返金と値引きには、日付が2つ要る
  6. 同じ参加費が、決め方によって別の書面になる
  7. 直したときは、前のものも残す
  8. pegのやり方
  9. よくあるご質問

会費の請求書で、あとから困るのは、だいたいこの5つ

事務局の方から伺う内容は、様式の話から始まって、途中でデータの持ち方の話に変わります。並べるとこうなります。

  • 請求書の様式に登録番号の欄を足したが、消費税額をどの単位で計算するのかを決めていない。明細の行ごとに出して足した数字が入っている
  • 年会費の行と、講習の受講料や名簿の代金の行が、同じ請求書に並んでいて、同じ扱いになっている
  • 年度途中の返金や値引きを、元の請求書の金額を書き換えて処理している。書き換える前の内容が残っていない
  • 講座の参加費を、団体の売上として扱うのか、講師への支払の立替として扱うのかが決まっていない。年によって違う
  • 出した請求書の控えを1件ずつPDFにして保管していて、年々重くなっている。探すのにも時間がかかる

5つとも、様式を直せば済む話ではありません。どれも「どの単位で数えるか」「どの行として持つか」という、データの側の決めごとです。順に、制度が何を決めているかを見ていきます。

木の机に扇のように重ねられた、罫線の入った白い用紙。それぞれの上部に月の名前が印刷されている

名目が会費でも、中身で分かれる

最初に当たるのがここです。消費税法基本通達 5-5-3 は、同業者団体・組合等が構成員から受ける会費・組合費等について、「当該同業者団体、組合等がその構成員に対して行う役務の提供等との間に明白な対価関係があるかどうかによって資産の譲渡等の対価であるかどうかを判定する」と定めています。名目ではなく中身で決まる、ということです。

同じ通達の注には、もっと具体的な書き方があります。注1は、団体の通常の業務運営のために経常的に要する費用を構成員に分担させる「いわゆる通常会費」について、「資産の譲渡等の対価に該当しないものとして取り扱って差し支えない」としています。注2はその逆で、「名目が会費等とされている場合であっても、それが実質的に出版物の購読料、映画・演劇等の入場料、職員研修の受講料又は施設の利用料等と認められるときは、その会費等は、資産の譲渡等の対価に該当する」と書いてあります。入会金についても 5-5-4 に同じ形の定めがあります。

そして、判定が困難なものの扱い方が本文の後半に続きます。「その判定が困難なものについて、継続して、同業者団体、組合等が資産の譲渡等の対価に該当しないものとし、かつ、その会費等を支払う事業者側がその支払を課税仕入れに該当しないこととしている場合には、これを認める」。注3は、この扱いをするときは「その旨をその構成員に通知するものとする」としています。

読みどころは「継続して」と「通知する」の2つです。一度決めた扱いを年によって変えると、この定めに乗れなくなります。そして、通知したという事実が要ります。どちらもシステム側の話になります。

制度が決めていることシステムでの受け止め方
名目ではなく、役務の提供との対価関係で判定する区分は「会費」という名前ではなく、請求の行に持つ。会費の行と受講料の行が同じ請求書に並んでも、別の属性になる
判定が困難なものは、継続して同じ扱いをしていることが条件区分は料目のマスタ側に持ち、請求を作るたびに人が画面で選ぶ形にしない。変えたときは、いつ何から何に変えたかを残す
その扱いをするときは、構成員に通知するものとする通知した日・文面・送った相手を残す場所を作る。会費の案内に同封する運用なら、同封した版を控えに紐づける
入会金も同じ形(5-5-4)入会金を会費と同じ料目にまとめない。別の料目として持ち、別に区分を付ける

どちらに当たるかの判断そのものは、団体の規程と実際のやりとりを見ないと決まりません。顧問の税理士の方に見ていただいた結果を、システムの区分として持つ、という順番になります。pegは判断には立ち入らず、決まった区分を正しく持てる形を作ります。

出すときは6つ、返すときは5つ

記載事項は、出すときと返すときで別に決められています。並べると、違いがはっきりします。

適格請求書(問54)適格返還請求書(問60)
発行する側氏名又は名称及び登録番号氏名又は名称及び登録番号
日付課税資産の譲渡等を行った年月日2つ要る。返還等を行う年月日と、返還等の基となった譲渡等を行った年月日
内容資産又は役務の内容(軽減対象であればその旨も)返還等の基となる資産又は役務の内容(同じく軽減対象であればその旨も)
金額税抜価額又は税込価額を税率ごとに区分して合計した金額及び適用税率返還等の税抜価額又は税込価額を税率ごとに区分して合計した金額
税額税率ごとに区分した消費税額等返還等の金額に係る消費税額等又は適用税率(どちらか。両方書いてもよい)
宛名書類の交付を受ける事業者の氏名又は名称記載事項に挙げられていない

返すときは宛名が記載事項に入っていない。出すときは適用税率と消費税額等の両方が要るのに、返すときはどちらかでよい。細かい違いですが、1つの帳票テンプレートの条件分岐で両方を出そうとすると、ここで必ず引っかかります。出す書面の種類を分けて持つほうが早いです。

種類はもう1つあります。宛名を省けるかどうかです。問24-2 は、多数の会員を持つ事業者団体が会員から参加者を募ってセミナーを開き、当日に参加費を受け取る場合について答えています。「その参加者が貴団体の会員に限られ、一定の対象者に対して取引を行うものではありますが、相手方を一意に特定したうえで開催されるものではなく、また、対象者も多数に上るものであることから、適格簡易請求書の交付を行う事業に該当することとなります」。宛名を事前に印刷した領収書や、宛名のない領収書を配る運用を前提にした問いで、それが該当するという答えです。

もう1つ。問26 は「手書きの領収書であっても、適格請求書として必要な次の事項が記載されていれば、適格請求書に該当します」としています。窓口でその場で手書きする運用を残したい団体は、様式を印刷しておいて埋める形が取れます。システムに入れ直す経路だけ作っておけば、控えは残ります。

  • 出す書面は3種類(適格請求書/適格簡易請求書/適格返還請求書)として分けて持つ
  • どの種類で出すかは、相手と場面で決まる。請求の行の属性ではなく、出し方の属性として持つ
  • 宛名は名簿から作る。改姓・所属の変更が入ったときに、請求書と領収書の宛名まで一緒に変わるかを確かめる

税額を計算する単位は、書面の作り方で決まる

ここが、この題材でいちばんシステムに直で変わるところです。問57 は、消費税額等に端数が生じる場合について「一の適格請求書につき、税率ごとに1回の端数処理を行う必要があります」としています。そして注に、一の適格請求書に記載されている個々の商品ごとに消費税額等を計算して端数処理し、その合計額を消費税額等として記載することは「認められません」と書かれています。

明細の行に税額の列を置いて、縦に足した数字を消費税額等の欄に入れる。表計算で請求書を作ってきた団体にいちばん多い作り方ですが、この形は使えません。明細の行が持つのは金額だけで、税額は書面と税率の組み合わせごとに1回計算する。これが制度の側からの指示です。

一方で、端数処理の方法そのものは決められていません。問57 は切上げ・切捨て・四捨五入などについて「任意の方法とすることができます」としています。団体ごとに違いますし、同じ団体でも会費と受講料で違うことがあります。だから、どちらに丸めるかはプログラムに書き込まず、設定値として持ちます。

そのうえで、「一の適格請求書」が何を指すのかが次の論点になります。問65 と問67 は、同じ一文で始まります。「一の書類のみで全ての記載事項を満たす必要はなく、交付された複数の書類相互の関連が明確であり、適格請求書の交付対象となる取引内容を正確に認識できる方法(例えば、請求書に納品書番号を記載する方法など)で交付されていれば」、複数の書類に記載された事項で記載事項を満たせる、というものです。問72 は、書面と電子データの組み合わせについても同じ扱いだとしています。

ここで問67 が、端数処理の単位まで答えています。納品書に税率ごとの消費税額等を書く作りにした場合、「納品書に『税率ごとに区分した消費税額等』を記載するため、納品書につき税率ごとに1回の端数処理を行うこととなります」。つまり、どの書面に税額を書くかを決めると、計算の単位が決まります。順番が逆です。

書面の構成税額を書く場所端数処理の単位
請求書1枚に全部を書く請求書請求書につき、税率ごとに1回
明細(納品書にあたるもの)に税額を書き、請求書で登録番号などを補う明細明細の1枚につき、税率ごとに1回
明細を電子データで渡し、月まとめの請求書を書面で出す決めた側税額を書いた側の単位(問72)

月額の会費を毎月の明細で出して年1回の請求書でまとめる団体では、2行目と3行目の作りになります。この場合、年間の合計から税額を1回計算すると合いません。先に様式を決めて、あとから計算を実装すると、ここでやり直しになります。書面の構成を決めるのが先、計算の実装はそのあとです。

なお問67 には、請求書に明細の税額の合計を参考として書いてもよいが、「当該消費税額等の合計額については、法令上において記載を求める適格請求書の記載事項としての消費税額等にはなりません」という注があります。見やすさのために載せる数字と、記載事項としての数字が別だということです。帳票の上では同じ欄に見えるので、どちらなのかを設計の側で分けておきます。

返金と値引きには、日付が2つ要る

年度途中の退会に伴う返金、休会の扱いに伴う減額、早期納入の割引。協会・団体でも返還は起きます。問27 は「課税事業者に返品や値引き等の売上げに係る対価の返還等を行う場合、適格返還請求書の交付義務が課されています」としています。

記載事項で特徴的なのは、前の表に書いた日付です。問60 の②は「売上げに係る対価の返還等を行う年月日及びその売上げに係る対価の返還等の基となった課税資産の譲渡等を行った年月日」。返した日だけでは足りず、元の取引の日も要ります。返金を「返した日と金額」だけで記録している団体では、ここで書面が作れません。

元の日付には逃げ道が用意されています。問61 は、この年月日は「課税期間の範囲内で一定の期間の記載で差し支えありません」として、「月単位や『○月~△月分』といった記載も認められる」としています。さらに、「返品等の処理を合理的な方法により継続して行っているのであれば、当該返品等の処理に基づき合理的と認められる年月日を記載することとしても差し支えありません」と続けます。問いの中で例に挙がっているのは「前月末日」と「最終販売年月日」で、そういう処理を合理的な方法として継続して行っているなら認められる、という答えです。

ここも「継続して」です。画面で毎回どの日付を出すか選ばせる作りにすると、この条件から外れます。決めた規則を1か所に持って、そこから自動で出す。これが制度の条件に合う形です。

書面を分けるかどうかも決まっています。問62 は、販売奨励金の精算を当月の請求から控除する形で行っている例について、「貴社が交付する請求書に、適格請求書と適格返還請求書それぞれに必要な記載事項を記載して1枚の書類で交付することも可能です」としています。さらに、継続して対価の額から返還等の額を控除した金額と、その金額に基づく消費税額等を税率ごとに書くことで、両方の記載事項を満たすこともできるとしており、その場合は「税率ごとに1回の端数処理」になるという注が付いています。月次で会費を請求している団体なら、この差額を書く形が取れます。

そして、すべての返還に書面が要るわけではありません。問27 と問28 によれば、少額の返還は交付義務が免除されます。注目したいのは判定の仕方です。問28 は「返還した金額や値引き等の対象となる請求や債権の単位ごとに減額した金額により判定する」としており、注では、標準税率のものと軽減税率のものが混ざっていても「適用税率ごとの値引き等の金額により判定するものではなく、返還した金額や値引き等の対象となる請求や債権の単位ごとの減額金額により判定する」と書いてあります。

同じ1枚の書面の中に、数える単位が2つあることになります。端数処理は税率ごと。免除の判定は請求や債権の単位ごとで、税率ごとではない。税率ごとの集計だけを持っていると免除の判定が出せず、請求単位の集計だけを持っていると税額が出せません。両方を持つのが答えです。免除の基準になる額は制度が決めていますが、改正で動きうるので帳票や画面に書き込まず、設定値として持ちます。

もう1つ。基本通達 1-8-18 により、登録を受ける前に行った取引について登録後に返還を行う場合には、適格返還請求書の交付義務はありません。団体自身の登録日を1つ持っておけば、この判定は自動で付きます。

同じ参加費が、決め方によって別の書面になる

問94-3 は、協会が会員向けに講師を招いてセミナーを開く場合を扱っています。講演料は協会がまとめて払い、一定割合を協会が負担して、残りを参加予定者数で按分して参加費として受け取る。そのとき参加者にどう適格請求書を交付すればよいか、という問いです。協会・団体の実務そのものです。

答えは2つに分かれます。

  1. 参加費が協会の課税売上げとなる場合。協会が会員に対してセミナーという役務の提供を行ったものと解されるので、参加費が課税売上げ、講演料として払った額が課税仕入れになります。「参加者から代金を受領する際には、適格簡易請求書の記載事項を満たした領収書等の交付を行うことが考えられます」
  2. 預り金として処理される場合。協会と会員との間での契約などにより、参加者が負担する額が「講演料の一部負担金(立替払)であることが明らかであり、かつ、講演料の総額を超える対価を受領することがないなどの場合には」預り金として処理することも認められます。この場合、参加者は協会から受け取った講演料に係る適格請求書の写しと立替金精算書の保存で控除を受けられます。写しが大量で交付が難しいときは、協会が適格請求書を保存しておくことで、参加者は立替金精算書だけの保存でよいとされています(基通11-6-2)

同じ参加費なのに、出す書面が領収書と立替金精算書に分かれます。どちらになるかは契約の決め方で決まるので、システムが勝手に選ぶことはできません。属性として持つしかありません。

制度が決めていることシステムでの受け止め方
売上とするか預り金とするかは、契約などによる講座ごとに属性を持つ。講座を複製して次年度を作るときに、属性も一緒に写す
預り金なら、参加者が保存するのは立替金精算書出す書面を領収書ではなく精算書に切り替える。参加者ごとに1枚作る
講演料の総額を超える対価を受け取らないことが条件按分した参加費の合計が講演料を超えないことを、請求を出す前に確かめる。切上げで按分すると超えることがある
協会が適格請求書を保存していることが、参加者側の前提になる講師から受け取った書面を、その講座に紐づけて持つ。講座を開いた記録と、支払の記録が別の場所にあると紐づかない

3行目は、按分の端数の向きで実際に起きます。参加予定者数で割って端数を切り上げると、集めた額が講演料を超えることがあります。超えないことを確かめる計算を、請求を出す手前に置いておきます。

直したときは、前のものも残す

金額や宛名の誤りは出ます。問32 は、交付した書面の記載事項に誤りがあったときは「買手である課税事業者に対して、修正した適格請求書、適格簡易請求書又は適格返還請求書を交付しなければなりません」としています。直して黙って差し替える、ではありません。

方法は問33 に2つ挙がっています。

  • 誤りがあった事項を修正し、改めて記載事項の全てを記載したものを交付する方法
  • 当初に交付したものとの関連性を明らかにし、修正した事項を明示したものを交付する方法

そして同じ資料の注記に、こう書いてあります。「修正した適格請求書等を交付した事業者は、当初交付した適格請求書の写し及び修正した適格請求書等…の写しの保存が必要です」。当初のものと修正後のもの、両方の控えが要るということです。請求の1行を書き換えて上書きする作りでは、当初の内容が残りません。版として持つ必要があります。

別の形もあります。問34 は、翌月の請求書で前月の過少請求・過大請求を継続的に加減算して調整している場合について、その調整により「修正した適格請求書の交付があったものとして取り扱って差し支えありません」としています。月次で会費を請求している団体では、この形が取れます。ただしここでも「継続的に」が付きます。

控えの持ち方そのものも、思われているより軽くて済みます。問78 は「交付した適格請求書の写し」について、「交付した書類そのものを複写したものに限らず、その適格請求書の記載事項が確認できる程度の記載がされているものもこれに含まれます」としており、「複数の適格請求書の記載事項に係る一覧表や明細表などの保存があれば足りる」としています。

つまり、1件ずつPDFを作って残す必要はありません。記載事項がそろった一覧があれば足ります。PDFを作るのは会員に渡すためで、保存のためではない、と切り分けられます。s1 に挙げた5つめの悩みは、ここで解けます。

保存期間は問79 にあります。7年間。起算点は交付した日ではなく、「交付した日又は提供した日の属する課税期間の末日の翌日から2月を経過した日」です。交付日からの経過で消す判定を書くと、年度の終わりごろに出した書面でずれます。課税期間の末日を持って、そこから数えます。

電子データで提供した場合の保存には別の要件が付きます。そちらは 電子帳簿保存法と社内システムの改修 で、直さなくてよい範囲の切り分けから書いています。この記事では出す側の書面に絞っています。

pegのやり方

協会・団体の会員管理や受講管理を作ってきた経験から、この題材では次の順番で進めます。様式から入らないのが要点です。

  1. いま出している書面を全部集める。会費の請求書、受講料の領収書、返金の通知、窓口の手書きの控え。記載事項の6つ(返すときの5つ)と突き合わせますが、見るのは足りない項目だけではありません。消費税額をどの単位で計算しているかを一緒に確かめます
  2. 請求の行ごとに区分を決める。対価に該当するものとして扱うか。判定が困難なものを該当しないものとして扱うなら、その扱いを続けること、構成員に通知することが条件になります。通知の記録を残す場所も、ここで一緒に決めます
  3. 書面の構成を決める。1枚で全部書くのか、明細と請求書に分けるのか、明細を電子で渡すのか。ここで税額をどこに書くかが決まり、端数処理の単位が決まります。計算の実装はこのあとです
  4. 返金と値引きを、元の請求を特定できる形にする。日付を2つ持ち、元の日付の出し方を1か所の規則にします。税率ごとの集計と、請求単位の集計の両方を持ちます
  5. 講座・セミナーは、講座ごとに売上か立替かの属性を持つ。出す書面を分け、按分の合計が講演料を超えないことを確かめる計算を入れます
  6. 控えは一覧で持ち、会員に渡す書面はそこから作る。直したときは版を足し、前の版を消しません。消す判定は課税期間の末日から数えます

名簿と請求が同じ仕組みの中にあると、宛名まわりの手作業が消えます。日本眼科医会の会員管理システムでは、以前の仕組みに改姓を扱う部分がなく事務局の手作業になっていたところを、pegのシステムで自動化し、はがきなど関連する帳票にも姓の変更が連動するようにしました。請求書と領収書も同じ名簿から作るものなので、同じ考え方で揃えます。

作る前に、実際の請求書と領収書を試作画面で出して並べて見ていただきます。制度の記載事項を満たしているかは資料と突き合わせれば分かりますが、事務局の方が毎月扱える形になっているかは、画面を見ないと決まりません。pegでは、バックエンドに着手する前に試作画面で仕様を固めます。

よくあるご質問

会費は消費税の対象になるのでしょうか。

名目ではなく中身で決まります。基本通達 5-5-3 は、構成員に対して行う役務の提供等との間に明白な対価関係があるかどうかで判定するとしており、いわゆる通常会費については対価に該当しないものとして取り扱って差し支えないとしています。一方、注2 では、名目が会費等でも実質的に出版物の購読料・職員研修の受講料・施設の利用料等と認められるときは対価に該当する、としています。どちらに当たるかは団体の規程と実際のやりとりによるので、顧問の税理士の方に確認したうえで、その判断をシステムの区分として持つ形にします。pegは判断そのものには立ち入りません。

明細の行ごとに消費税額を出して合計してはいけないのですか。

はい。問57 の注に、個々の商品ごとに消費税額等を計算して端数処理し、その合計額を消費税額等として記載することは「認められません」と書かれています。一の適格請求書につき、税率ごとに1回です。明細の行には金額だけを持ち、税額は書面と税率の組み合わせごとに計算します。表計算で作ってきた請求書を、そのままシステムに写すとここで引っかかります。

請求書と明細を分けて出してもよいのですか。

問65 と問67 にあるとおり、一の書類だけで全部の記載事項を満たす必要はありません。複数の書類相互の関連が明確で、取引の内容を正確に認識できる方法(請求書に明細の番号を書くなど)で交付されていればよい、とされています。問72 では書面と電子データの組み合わせも同じ扱いです。ただし、税額をどの書類に書くかで端数処理の単位が変わるので、分け方を決める前に計算を実装しないようにします。

返金のたびに書面を出さなければいけませんか。

少額の返還には交付義務の免除があります。判定は、返した金額や値引き等の対象となる請求や債権の単位ごとの減額金額で行うこととされており、適用税率ごとに分けて判定するものではありません。免除の基準になる額は制度が決めているので、システムでは設定値として持ち、帳票や画面には書き込みません。なお、団体が登録を受ける前の取引について登録後に返還を行う場合は、交付義務がありません。

出した請求書の控えは、1件ずつPDFで残さないといけませんか。

問78 では、複写したものに限らず、記載事項が確認できる程度の記載がされているものも含まれるとされ、一覧表や明細表の保存があれば足りるとしています。1件ずつPDFにする必要はありません。保存期間は7年で、起算点は交付した日ではなく、交付した日の属する課税期間の末日の翌日から2か月を経過した日です。

いまの請求書が要件を満たしているか、見ていただけますか。

はい。請求書・領収書・返金の通知の実物(金額は伏せていただいて構いません)と、会費の規程をお送りいただければ、記載事項との突き合わせと、どの単位で計算しているかの確認までお返しします。システムを作らない場合でも、どこを直せばよいかは分かります。

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